
取引先から「Scope3を回答してください」「CO2排出量を提出してください」と言われても、すぐにScope3の15カテゴリを計算し始める必要はありません。
最初に確認するべきなのは、相手が「会社全体のScope1・2・3」「自社向け製品のCO2排出量」「製品1個あたりのCFP」「相手企業のScope3カテゴリ1に使うサプライヤーデータ」のどれを求めているのかです。
ここを間違えると、数週間かけて計算した数字が回答に使えないことがあります。
Scope3の基本的な算定式は「活動量×排出原単位」です。
環境省は、電気使用量、貨物輸送量、廃棄物処理量、取引金額などを活動量の例として示しています。 環境省
この記事では、取引先からScope3を求められた製造業が、何を確認し、どの資料を集め、どの順番で計算すればよいのかを実務ベースで整理します。
最初に確認するのはScope3の数字ではなく「相手が何を求めているか」
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「Scope3をお願いします」
という依頼だけでは、計算を始めるには情報が足りません。
取引先への回答では、少なくとも次の4種類を区別する必要があります。
| 相手が求めているもの | 内容 | 最初に必要になるデータ |
|---|---|---|
| 自社のScope1・2 | 自社工場・事業所の排出 | 燃料使用量、電気使用量 |
| 自社のScope1・2・3 | 会社全体のGHGインベントリ | 上記+15カテゴリの活動量 |
| 特定製品のCO2・CFP | 製品単位の排出量 | 材料、工程、電力、歩留まり等 |
| 相手向けのサプライヤーデータ | 相手企業のカテゴリ1などに利用 | 製品別または配賦した排出量 |
特に注意したいのが4番目です。
自社が部品メーカーで、完成品メーカーA社から「Scope3用のCO2データをください」と依頼された場合、A社が必要としているのは、必ずしも「御社のScope3総排出量」ではありません。
A社が購入している部品について、A社のScope3カテゴリ1「購入した製品・サービス」を計算するためのデータを求めている場合があります。
GHG Protocolのカテゴリ1ガイダンスでも、サプライヤー固有方式では、購入した製品についてCradle-to-Gate、つまり原材料調達からサプライヤー出荷までの製品レベルGHGデータを収集する考え方が示されています。 GHGプロトコル
したがって、依頼を受けたら最初に次を確認します。
- 対象年度
- 対象会社・対象拠点
- 対象製品
- Scope1・2・3のどこまでか
- 会社全体か製品単位か
- t-CO2e、kg-CO2e/個、kg-CO2e/kgなど要求単位
- 相手指定の算定方法があるか
- 相手指定の排出原単位があるか
- 一次データが必要か
- 回答期限
この確認だけで、不要な計算をかなり減らせます。
Scope1・2・3の違いを30秒で整理する
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環境省では、サプライチェーン排出量を、
Scope1+Scope2+Scope3
として整理しています。 環境省
Scope1
自社が直接排出するGHGです。
例えば、
工場のガスボイラー
灯油
重油
自社トラックの軽油
自社設備で使用する燃料
などです。
Scope2
他社から供給された電気、熱、蒸気などの使用に伴う間接排出です。
製造業では工場の購入電力が代表例です。
Scope3
Scope1・2以外で、自社の事業活動に関連して他社から発生する間接排出です。
原材料調達、物流、廃棄物、出張、通勤、販売した製品の使用や廃棄など、15カテゴリに分類されます。 環境省
ここで重要なのは、
Scope1・2・3は「工場の中・外」という単純な分類ではなく、排出主体と企業活動との関係で決まる
ということです。
Scope3の基本式は「活動量×排出原単位」
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Scope3の考え方自体は複雑ですが、計算式は基本的にシンプルです。
排出量 = 活動量 × 排出原単位
です。 環境省
例えば活動量には、
購入金額
購入重量
購入個数
電気使用量
燃料使用量
輸送重量
輸送距離
廃棄物重量
出張距離
などがあります。
排出原単位は、
1kg購入した場合に何kg-CO2e発生するか
1円購入した場合に何kg-CO2e発生するか
1トンキロ輸送した場合に何kg-CO2e発生するか
といった係数です。
2026年10月時点で、環境省の「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」はVer.3.6が最新版です。 環境省
古いExcelや過去年度の資料を流用する場合は、原単位のバージョンも確認しておく必要があります。
製造業が最初に集めたい8種類の社内データ
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Scope3対応を始めるとき、いきなり各部門へ「CO2データを出してください」と依頼すると進みにくくなります。
CO2という言葉ではなく、すでに会社に存在する業務データを集める方が早いためです。
最初に確認したいのは次の8種類です。
| 社内データ | 主な保有部門 | Scopeとの関係 |
|---|---|---|
| 電気使用量 | 総務・設備 | Scope2、カテゴリ3 |
| 燃料使用量 | 総務・設備・物流 | Scope1、カテゴリ3 |
| 購買台帳 | 調達・経理 | カテゴリ1 |
| 固定資産・設備投資台帳 | 経理・設備 | カテゴリ2 |
| 物流実績 | 物流・購買・営業 | カテゴリ4・9 |
| 廃棄物マニフェスト・処理記録 | 環境・総務 | カテゴリ5 |
| 出張・通勤データ | 総務・経理・人事 | カテゴリ6・7 |
| 売上数量・製品仕様 | 営業・技術 | カテゴリ9~12 |
つまり、Scope3算定は「環境部門だけの仕事」ではありません。
調達、経理、総務、物流、営業、技術が持っている既存データを横につなぐ仕事と考えた方が実態に近くなります。
Scope3の15カテゴリと必要な活動量を一覧で整理
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環境省とGHG ProtocolではScope3を15カテゴリに分類しています。 環境省
製造業で最初に確認する活動量を対応させると次のようになります。
| カテゴリ | 内容 | 最初に確認する活動量 |
|---|---|---|
| 1 | 購入した製品・サービス | 購入金額、重量、個数 |
| 2 | 資本財 | 設備投資額、建設費 |
| 3 | Scope1・2に含まれない燃料・エネルギー | 電気・燃料使用量 |
| 4 | 輸送・配送 上流 | 重量、距離、トンキロ、燃料 |
| 5 | 事業から出る廃棄物 | 種類別重量、処理方法 |
| 6 | 出張 | 移動距離、交通費等 |
| 7 | 雇用者の通勤 | 交通手段、距離、交通費等 |
| 8 | リース資産 上流 | リース設備のエネルギー使用量 |
| 9 | 輸送・配送 下流 | 出荷重量、輸送距離等 |
| 10 | 販売した製品の加工 | 販売数量、加工工程データ |
| 11 | 販売した製品の使用 | 販売数量、消費電力・燃料、使用条件 |
| 12 | 販売した製品の廃棄 | 製品重量、材質、廃棄シナリオ |
| 13 | リース資産 下流 | 貸与資産のエネルギー使用量 |
| 14 | フランチャイズ | 店舗等のエネルギー使用量 |
| 15 | 投資 | 投資額、投資先排出量等 |
環境省の資料でも、カテゴリ1では製品・サービスの物量または金額、カテゴリ4では燃料使用量、輸送距離、輸送トンキロ、カテゴリ5では廃棄物量などを活動量として利用する方法が整理されています。 環境省
全部を同じ精度で計算する必要があるという意味ではありません。
自社に該当するカテゴリを確認し、まず全体像を把握します。
最初から高精度な計算を目指す必要はない
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Scope3には複数の算定方法があります。
GHG Protocolでは、カテゴリ1について代表的に、
Supplier-specific method
Hybrid method
Average-data method
Spend-based method
が示されています。 GHGプロトコル
実務では次のような段階で考えると分かりやすくなります。
第1段階:購入金額で概算する
最初に全体像を把握するのであれば、
購入金額 × 金額ベース排出原単位
という方法が使えます。
経理・購買データを利用できるため、比較的始めやすい方法です。
ただし、価格が上昇すると物量が同じでも計算上の排出量が増える場合があります。
削減効果を細かく追跡する用途には限界があります。
第2段階:重量・数量へ変える
材料の購入重量が取れるなら、
重量 × 重量当たり排出原単位
へ変更します。
金額だけを見る方法より、実際の材料使用量との関係が分かりやすくなります。
第3段階:サプライヤーデータへ変える
主要な仕入先から、
対象製品のCradle-to-Gate排出量
製造工程のエネルギー
Scope1・2
などの一次データを取得します。
環境省も、一次データを活用することでサプライヤーの実際の削減努力をScope3へ反映できるとしています。 環境省
第4段階:製品CFPへ進む
顧客から、
「この部品1個で何kg-CO2eですか」
まで求められる場合は、会社全体のScope3とは別の設計が必要です。
材料
加工
電力
歩留まり
包装
輸送
配賦方法
などを整理し、製品単位へ落としていきます。
会社全体の年間排出量を、そのまま製品1個のCO2排出量として提出することはできません。
特に製造業で重要になるカテゴリ1
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製造業で取引先とのデータ連携が問題になりやすいのが、
カテゴリ1「購入した製品・サービス」
です。
カテゴリ1には、原材料、部品、仕入商品だけでなく、条件によっては各種サービスや間接調達も含まれます。
環境省のQ&Aでも、直接調達だけでなく間接調達もカテゴリ1に含まれると説明されています。 環境省
例えば部品メーカーであれば、
鋼材
アルミ
樹脂
銅
電子部品
プリント基板
梱包材
加工委託
などが候補になります。
ここで最初に必要なのは、CO2の専門データよりも購買台帳です。
まず、
仕入先
品目
年間購入金額
年間購入重量
購入数量
単位
を整理します。
そこから環境省DBなどの排出原単位を当てます。
そして排出量の大きい品目や仕入先を特定し、必要に応じて一次データへ置き換えていく方が合理的です。
GHG Protocolも、より具体的なサプライヤー固有データは一般にデータ品質を高められる一方、収集には時間と労力がかかるため、排出量の大きさ、データ入手可能性、目的、費用などを踏まえて算定方法を選ぶ考え方を示しています。 GHGプロトコル
「Scope3を聞かれたらScope3を全部計算する」は危険
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取引先対応で重要なのはここです。
例えば顧客が求めているものが、
「御社のScope1・2を回答してください」
であれば、自社のScope3を15カテゴリすべて計算しても回答には直接使いません。
逆に、
「製品AのCradle-to-Gate排出量を提出してください」
という依頼なら、会社全体のScope1・2・3総量だけでは回答できません。
また、
「当社向け購入品のGHG排出量」
を求められている場合も、会社全体の排出量をそのまま提出するのではなく、対象製品や顧客向けにどのように配賦するかを確認する必要があります。
環境省の最新エンゲージメントガイドでも、取引先のScope1・2から始め、必要に応じて取引先のScope3、さらに上流データ、製品CFPへ段階的に高度化する考え方が示されています。 環境省
回答前に残しておきたい証拠資料
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Scope3対応では、最終的なCO2の数字だけを残すのでは不十分です。
翌年、
「なぜこの数字になったのか」
を説明できるようにしておく必要があります。
最低限、次を記録しておくと再計算しやすくなります。
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 対象期間 | 2025年度など |
| 対象会社 | 単体・グループ |
| 対象拠点 | 本社、工場Aなど |
| 活動量 | 数値と単位 |
| 元データ | 請求書、購買台帳等 |
| 排出原単位 | 名称、出典 |
| DBバージョン | Ver.3.6など |
| 計算式 | 活動量×原単位 |
| 推計 | 推計した箇所と方法 |
| 除外 | 除外したカテゴリと理由 |
| 配賦 | 売上、重量、数量等 |
| 作成日 | 計算日 |
| 確認者 | 社内レビュー担当 |
GHG Protocolでも、サプライヤーデータを収集する場合、方法論、データソース、排出原単位、GWP、保証・検証の有無などの確認を推奨しています。 GHGプロトコル
つまり、
「数字を持っている」
ことより、
「数字の根拠を説明できる」
ことが重要です。
Scope3でよくある間違い
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会社全体のCO2を製品1個の排出量として使う
組織GHGと製品CFPは目的と算定範囲が違います。
製品単位へ落とすには、対象製品への配賦が必要です。
Scope1・2とScope3を混ぜる
同じ電気使用量でも、自社の購入電力はScope2です。
その電力の上流工程に関係する部分はカテゴリ3になるため、区分を確認します。
kgとtを混ぜる
1t=1,000kgです。
購入重量がkgで、原単位がt基準になっていれば換算が必要です。
CO2とCO2eを同じ意味で扱う
GHG排出量では、CO2だけでなく他の温室効果ガスをCO2換算したCO2eを扱う場合があります。
相手の要求単位を確認します。
排出原単位の年度やバージョンを残さない
翌年度に原単位が更新されれば、同じ活動量でも計算結果が変わる可能性があります。
出典とバージョンを保存します。
原単位の算定範囲を確認しない
原材料から製造までなのか、輸送を含むのかなど、データのバウンダリを確認します。
GHG Protocolも、二次データを利用する場合は対象となるライフサイクル段階を確認し、重複計上を避ける必要があるとしています。 GHGプロトコル
なぜ取引先からScope3を聞かれるようになっているのか
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背景には、企業自身のScope1・2だけではなく、バリューチェーン全体の排出量を把握しようとする流れがあります。
環境省も2026年版のガイドで、Scope3削減にはサプライヤーとのデータ連携やエンゲージメントが重要だとしています。 環境省
日本ではサステナビリティ基準委員会の基準に基づく開示も段階的に制度化されています。
金融庁が示しているロードマップでは、東証プライム市場の対象企業について、時価総額3兆円以上は2027年3月期、1兆円以上は2028年3月期、5,000億円以上は2029年3月期から段階的に適用される枠組みです。 金融庁
また、2026年2月に公布された制度では、Scope3の定量情報について推論過程や社内の開示手続に関する記載も求められています。 金融庁
この流れから考えると、大企業側が自社だけでScope3を計算するのではなく、サプライヤーへデータ提供を求める動きは今後も続く可能性があります。
中小製造業にとってScope3対応は、単なる環境報告ではなく、
「顧客から求められたときに説明できる取引先情報」
として準備する意味が大きくなっています。
最初の1回はこの順番で進める
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取引先から依頼が届いた会社であれば、次の順番が実務的です。
- 依頼票を読む
- 対象年度を確認する
- 会社単位か製品単位か確認する
- Scope1・2・3のどこまで必要か確認する
- 電気・燃料データを集める
- 購買台帳を出す
- Scope3の15カテゴリを該当・非該当に分ける
- 該当カテゴリの活動量を集める
- 排出原単位を選ぶ
- 概算する
- 排出量の大きいカテゴリを確認する
- 必要な部分だけ一次データへ高度化する
- 根拠資料を保存する
- 顧客提出用に数字と算定条件を整理する
環境省が示すScope3算定の流れも、
算定目的の設定
対象範囲の確認
15カテゴリへの分類
算定方法決定
活動量収集
排出原単位を使った計算
という流れです。 環境省
最初から完全なScope3データベースを作ろうとするより、この順番で一度回答できる状態まで進めた方が実務では扱いやすくなります。
Scope3対応をExcel・Wordで一式管理したい場合
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Scope3で時間がかかるのは、計算そのものだけではありません。
電気・燃料の集計、仕入先への確認、15カテゴリ判定、証拠資料管理、顧客回答書、提出履歴までを残す必要があります。
製造業サプライチェーン研究所では、
「取引先からCO2排出量を聞かれた会社へ|はじめてのScope1・2・3回答セット」
として、Excel・Word・記入例をまとめています。
空欄テンプレートだけではなく、架空データを入れた記入例も含め、取引先から依頼を受けてから提出履歴を残すまでの業務を想定しています。 note(ノート)
Scope3そのものを学ぶためというより、
「実際の取引先回答をどう管理するか」
に使う実務ツールとして用意しています。
FAQ
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Scope3はまず何から計算すればいいですか?
まず計算ではなく、取引先が求めている対象を確認します。
会社全体のScope3が必要なら、対象範囲を決めて15カテゴリを該当・非該当に分け、購買台帳など取得しやすい活動量から概算する方法が現実的です。
Scope1・2を計算せずScope3だけ計算できますか?
理論上、カテゴリ単位のScope3を計算することはできます。
ただしScope3カテゴリ3では燃料・電気使用量が関係するほか、取引先からScope1・2も同時に求められるケースがあるため、企業単位で回答体制を作るならScope1・2の整理も行った方が管理しやすくなります。
Scope3カテゴリ1は購入金額だけで計算できますか?
金額ベースの排出原単位を使える場合は概算できます。
ただし重量・数量やサプライヤー固有データを利用できる場合は、目的に応じてより具体的な方法への切り替えを検討します。 GHGプロトコル
全仕入先からCO2データを集めなければなりませんか?
最初からすべての仕入先について製品単位の一次データを取得する必要があるとは限りません。
環境省のQ&AやGHG Protocolでも、優先順位を付けたデータ収集の考え方が示されています。 環境省
環境省の排出原単位はどれを使えばいいですか?
用途と算定対象に合った原単位を選びます。
2026年10月時点では、環境省のサプライチェーン排出原単位DB Ver.3.6が最新版として公開されています。 環境省
取引先から製品1個あたりのCO2を聞かれました。Scope3で回答できますか?
会社全体のScope3総量をそのまま製品1個へ使うことはできません。
対象製品の材料、製造工程、エネルギー、配賦方法などを設定して、製品レベルの排出量を算定する必要があります。
仕入先から会社全体のCO2しかもらえませんでした。使えますか?
そのまま対象製品の排出量として使えるとは限りません。
会社全体、工場、工程、製品のどのレベルのデータかを確認し、必要なら合理的な配賦方法を設定します。
Scope3は毎年同じ数字になりますか?
なりません。
購入量、売上、生産量、物流、排出原単位などが変わるため、活動量だけでなく使用した排出原単位の年度・バージョンも保存しておくことが重要です。
まとめ
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取引先からScope3を聞かれたとき、最初にすることは15カテゴリの計算ではありません。
まず、
- 何の数字を求められているのか確認する
- 会社単位か製品単位かを分ける
- 電気・燃料・購買・物流・廃棄物など既存業務データを集める
- 「活動量×排出原単位」で概算する
- 必要な部分だけ一次データやCFPへ高度化する
という順番で進めます。
Scope3対応で重要なのは、最初から100%精密な数字を作ることだけではありません。
「何を対象に、どのデータを使い、どの原単位で、どう計算したか」
を説明できる状態にすることです。
まず自社では、
電気使用量
燃料使用量
購買台帳
設備投資
物流
廃棄物
出張・通勤
製品販売データ
の8項目が、どの部署に保管されているか確認するところから始めると整理しやすくなります。

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