
AIデータセンターの液冷化を調べると、必ずと言ってよいほど出てくる設備がCDUです。
CDUはCoolant Distribution Unitの略で、単に冷却液を送るポンプ装置ではありません。
代表的なLiquid-to-Liquid型では、データセンター建物側のFacility Water Systemと、GPUやCPUを冷やすTechnology Cooling Systemを熱交換器で分離しながら、IT側冷却液の温度、流量、圧力を管理します。
ニデックもCDUを、FWSとTCSの液体を混ぜずに熱だけを移動させる熱交換システムとして説明しています。NIDEC CORPORATION
そして重要なのは、CDUを完成装置として見るのではなく、中身を部品へ分解して見ることです。
ポンプ。
熱交換器。
フィルター。
バルブ。
流量計。
温度・圧力センサー。
漏液センサー。
配管。
PLC。
インバータ。
電源。
制御基板。
こうして分解すると、AIデータセンター液冷市場は、大型空調メーカーだけの市場ではないことが分かります。
CDUとは何をする装置なのか
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CDUの役割を簡単に表すと、
GPU・CPU
↓
コールドプレート
↓
冷却液
↓
マニフォールド
↓
CDU
↓
施設側冷却設備
という冷却経路の中で、IT設備と建物設備の間をつなぐ装置です。
一般的なLiquid-to-Liquid CDUでは、サーバー側から戻ってきた温かい冷却液をCDU内部の熱交換器へ通します。
熱は施設側の冷却水へ移ります。
冷えたIT側冷却液は再びポンプによってサーバーへ送られます。
このとき、施設側の水とIT側の冷却液を直接混ぜる必要はありません。
熱交換器を境界にして2つの液体回路を分離できます。
これは単なる冷却能力だけでなく、
水質管理
圧力管理
設備保護
保守
材料適合性
を考えるうえでも重要な構造です。
CDUには施設側とIT側の2つの液体ループがある
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CDUを理解するには、
一次側
二次側
という考え方が重要です。
施設側
チラー、ドライクーラー、冷却塔などにつながる建物側の冷却回路です。
一般にFacility Water System、FWSなどと呼ばれます。
IT側
CDUから、
マニフォールド
↓
ホース
↓
QD
↓
コールドプレート
を通って、GPUやCPUの熱を回収する回路です。
Technology Cooling System、TCSなどと呼ばれます。
この2系統を分離することで、施設側の水質条件をそのままサーバー内部へ持ち込まずに済みます。
ニデックのIn-Rack CDUも、ポンプによってサーバーへ冷却液を送り、熱交換器でFWSとTCSを分離する構成を説明しています。NIDEC CORPORATION
AIサーバーの高密度化でCDUが大型化している
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CDU市場を見るうえで重要なのが、
冷却能力の大型化
です。
CDUはすでに数十kWだけを扱う設備ではありません。
例えばニデックは、4UサイズのIn-Rack CDUで250kW級を展開しています。
2026年には最大300kWのIn-Rack CDUプロトタイプも発表しました。NIDEC CORPORATION
さらにIn-Rowでは、NIR 2.5が最大2MW、NIR 3.0が最大3.2MWとされています。NIDEC CORPORATION
Schneider Electricも2026年9月、最大3.5MWのWCDUを発表しています。Schneider Electric
Panasonicも2026年3月から欧州で400kW、800kWのCDUを受注開始し、1,200kW以上の機種開発を公表しています。Panasonic Newsroom Global
つまりCDU市場では、
100kW級
↓
数百kW級
↓
1MW級
↓
2MW級
↓
3MW超
という幅広い製品帯が形成され始めています。
ただし、後で説明するように「3MWだから1MWの3倍優れている」と単純比較することはできません。
冷却能力は、流量、温度条件、アプローチ温度、圧力条件などとセットで見る必要があります。
CDUをBOM分解すると何が入っているのか
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CDUは一つの巨大な部品ではありません。
公開されているOCP Project Deschutesの仕様を基準にすると、次のような部品群で構成されます。Scribd
| 構成部品 | 主な役割 | 重要になる条件 |
|---|---|---|
| ポンプ | IT側冷却液を循環 | 流量、揚程、効率、冗長性 |
| 熱交換器 | FWSとTCS間で熱移動 | アプローチ温度、圧力損失 |
| フィルター | 異物除去 | ろ過精度、圧損、保守性 |
| 制御弁 | 流量調整 | 制御精度、Cv、耐久性 |
| 逆止弁・遮断弁 | 逆流防止・保守 | 漏れ、圧力、交換性 |
| 温度センサー | 温度監視 | 精度、応答性 |
| 圧力センサー | 圧力・差圧監視 | 精度、耐圧 |
| 流量計 | 冷却液流量監視 | 精度、圧損 |
| 漏液検知 | 液漏れ監視 | 検知速度、監視範囲 |
| PLC・制御基板 | 自動制御 | 冗長性、通信 |
| HMI | 状態表示・操作 | 保守性 |
| インバータ | ポンプ速度制御 | 効率、制御性 |
| 配管・マニフォールド | 液体輸送・分配 | 耐圧、耐食、清浄度 |
| 膨張タンク | 圧力変動吸収 | 容量、保守性 |
| エアセパレータ | 気泡除去 | 分離性能 |
| シール・ガスケット | 接続部密封 | 冷却液との材料適合性 |
この表を見ると、
CDU市場
=
空調設備市場
だけではないことが分かります。
機械。
電気。
電子。
計装。
配管。
樹脂。
ゴム。
金属加工。
それぞれに需要が発生します。
ポンプは「流せればよい」部品ではない
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CDU内部で最も重要な部品の一つがポンプです。
冷却液は、
CDU
↓
マニフォールド
↓
ホース
↓
QD
↓
コールドプレート
↓
CDU
という回路を循環します。
当然、配管やコールドプレートには圧力損失があります。
そのためポンプには、
必要流量
必要圧力
高効率
低振動
長寿命
漏液対策
冗長性
などが要求されます。
OCP Project Deschutes 1.0では、2MW CDUのファーストソース例としてSPECK TOEMA065200が記載され、500GPM、112psi、37kW、シールレス、N+1運転という条件が示されています。Scribd
これは重要な情報です。
AIデータセンター用ポンプ市場では、
「水を送れるか」
ではなく、
「高流量・高圧力で、止めず、漏らさず、交換できるか」
が競争条件になっていく可能性があります。
熱交換器ではアプローチ温度と圧力損失が重要になる
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CDUのもう一つの中心部品が熱交換器です。
施設側から来る冷却水と、サーバー側から戻ってきた冷却液の間で熱を移動させます。
ここで重要になるのが、
アプローチ温度
です。
OCP Project Deschutesでは、二次側供給液温と一次側供給液温の差としてアプローチ温度を扱い、2MW級設計で3℃を目標としています。Scribd
温度差を小さくできれば、施設側の冷却水温度を高く設定しやすくなり、条件によってはチラー負荷やフリークーリング利用時間へ影響します。
ただし熱交換性能だけを上げればよいわけではありません。
プレートを増やせば、
サイズ
重量
価格
圧力損失
とのトレードオフが発生します。
OCPの公開仕様では、Alfa Laval CB210-276AHをファーストソースとして、2パス熱交換器を3台並列にする構成が示されています。Scribd
SWEPもCDU向けに、低圧損・高流量を意識したろう付けプレート熱交換器を展開しています。SWEP Group
つまり熱交換器メーカーにとってAIデータセンターは、
大型設備メーカーの完成品市場を見るだけでなく、
CDU OEM向け部品市場
として見る必要があります。
フィルター需要はコールドプレートの細流路とつながっている
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液冷では冷却液の清浄度も重要です。
異物が流れれば、
コールドプレート
QD
バルブ
ポンプ
流量計
などへ影響する可能性があります。
そのためCDUにはフィルターが組み込まれます。
OCP Project Deschutes 1.0では、主流側に25~44μmのフィルター、さらに約3GPMのサイドストリームに0.2μmろ過を求めています。Scribd
これは、
液冷市場が伸びる
↓
CDUが増える
↓
フィルター需要が増える
というだけではありません。
冷却流路が微細化する
↓
冷却液の清浄度要求が上がる
↓
微細ろ過・水質管理の重要性が増す
という技術的な因果関係があります。
バルブは遮断だけでなく温度制御にも関係する
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CDUには複数種類のバルブがあります。
OCP仕様では、
一次側流量制御弁
遮断弁
逆止弁
などが要求されています。
Project Deschutesでは、一次側制御弁の例としてBelimo B6500が明記されています。Scribd
一次側の流量を調整することで、熱交換器へ流れる施設水量を変えられます。
つまりバルブは、
開ける
閉める
だけの部品ではありません。
温度制御やエネルギー効率にも関係する制御部品です。
DanfossもCDU向けとして、熱交換器、スマートバルブ、VFD、センサーなどを一つの用途群として展開しています。Danfoss
センサー需要は温度だけではない
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CDUで測定するのは水温だけではありません。
OCPの2MW CDU仕様では、
一次側温度
二次側温度
一次側圧力
二次側圧力
流量
ポンプ速度
ポンプ消費電力
バルブ位置
漏液
などを監視対象としています。Scribd
さらに水質について、
pH
電気伝導率
も対象になります。
ニデックのNIR 3.0ではオプションとして、pH、導電率、濁度センサーによる冷却液品質監視も示されています。NIDEC CORPORATION
OCP Marketplaceには、CDUポンプ周辺の圧力監視用途としてSensata 35CP1Xも掲載されています。Open Compute Project
つまりAI液冷はセンサーメーカーにとって、
温度センサー市場
ではありません。
温度
+
圧力
+
流量
+
水質
+
漏液
という計装市場として見る方が実態に近くなります。
漏液検知は液冷設備の重要部品になる
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サーバールームの中へ液体を持ち込む以上、
漏液
は避けて通れない設計課題です。
漏液リスクがあるのはCDUだけではありません。
配管。
QD。
ホース。
マニフォールド。
コールドプレート。
接続点が増えるほど、監視すべき場所も増えます。
Project Deschutesでは、3ゾーンのリークロープ検知をPLCへ接続する要求が示されています。Scribd
このため、
漏液検知ケーブル
センサー
警報装置
BMS連携
PLC入力
という別のサプライチェーンも形成されます。
制御基板・PLC・HMI・インバータもCDUの重要部品
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CDUは機械設備に見えますが、実際には制御装置でもあります。
温度。
圧力。
流量。
ポンプ。
バルブ。
これらを常時人間が操作するわけにはいきません。
そのため、
PLC
制御基板
HMI
I/O
通信モジュール
VFD・インバータ
電源
ブレーカー
などが必要です。
OCP仕様ではPLCからポンプ速度、ポンプON/OFF、一次側制御弁などを制御し、Modbus通信やHMIによる監視を求めています。Scribd
ニデックのCDUではRedfishにも対応しています。NIDEC CORPORATION
つまりCDU市場は、
ポンプメーカー
熱交換器メーカー
だけでなく、
FAメーカー
制御盤メーカー
電子回路メーカー
電源メーカー
商社
にも関係します。
In-Rack・In-Row・大型CDUでは何が違うのか
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CDUは設置場所によって必要な仕様が変わります。
| 方式 | 主な設置場所 | 特徴 | 部品側で重要になること |
|---|---|---|---|
| In-Rack | サーバーラック内部 | 小型・高密度 | 小型化、低消費電力、保守性 |
| In-Row | ラック列 | 数百kW~MW級 | 高流量、冗長性、大型熱交換器 |
| Perimeter等 | データホール周辺 | 複数ラック対応 | 配管設計、保守、容量拡張 |
| Technical Corridor | 技術通路等 | 大容量集中型 | MW級、高流量、サービス性 |
例えばVertivは、In-Rack、In-Row、Perimeter型と、Liquid-to-Liquid、Liquid-to-Airの複数構成を展開しています。ヴァーティヴ
Schneider Electricも2026年、CDUをホワイトスペース外のTechnical Corridorへ配置する大型設計が増えていると説明しています。Schneider Electric
つまり、
CDU市場が伸びる
という一言だけでは不十分です。
ラック内なのか。
列単位なのか。
数MWを集中処理するのか。
これによって必要なポンプ、熱交換器、配管、電源、筐体は変わります。
OCPの2MW CDU仕様から実際のサプライチェーンを見る
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OCP Project Deschutesが興味深いのは、完成CDUの性能だけでなく、一部の部品まで公開している点です。
| 部品 | 公開仕様上の例 | 役割 |
|---|---|---|
| ポンプ | SPECK TOEMA065200 | 冷却液循環 |
| 熱交換器 | Alfa Laval CB210-276AH | 一次・二次熱交換 |
| 制御弁 | Belimo B6500 | 一次側流量制御 |
| 圧力センサー | Sensata 35CPシリーズ | ポンプ周辺圧力監視 |
OCPは、Project Deschutesを、業界で広く調達可能な複数ベンダーの部品を使い、CDUメーカーが開発・製造できるオープン仕様として位置付けています。Scribd
ただし注意が必要です。
ここに挙げた企業は、
Project Deschutes公開仕様・OCP関連で確認できた例
です。
あらゆるVertiv、Nidec、Panasonic、Schneider Electric製CDUに同じ企業の部品が採用されているという意味ではありません。
個別メーカーの実際の購買先や採用部品は別途確認が必要です。
CDU市場が伸びると何の需要が増えるのか
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CDU市場をサプライチェーンに変換すると、次のようになります。
AI演算量増加
↓
GPU・CPU発熱増加
↓
ラック電力密度上昇
↓
Direct-to-Chip液冷
↓
CDU
↓
ポンプ
熱交換器
バルブ
フィルター
センサー
制御機器
配管
シール
筐体
電源
↓
材料・加工・組立・検査
つまりAIデータセンター市場は、
GPUメーカーだけを見る市場ではありません。
製造業から見るとむしろ、
「GPUの熱をどう処理するか」
という部分に、多数の既存産業との接点があります。
日本企業はどこから参入できるのか
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完成CDUを一から開発しなくても参入機会はあります。
ポンプメーカー
高効率、高流量、シールレス、低振動、冗長運転対応。
熱交換器メーカー
低アプローチ温度、低圧損、小型、高流量対応。
バルブメーカー
流量制御弁、遮断弁、逆止弁、安全弁。
センサーメーカー
温度、圧力、差圧、流量、pH、導電率、漏液。
フィルターメーカー
高流量と低圧力損失を両立した冷却液ろ過。
制御盤・FA企業
PLC、HMI、インバータ、電源、通信。
金属加工会社
筐体、配管部品、ブラケット、マニフォールド。
ゴム・樹脂メーカー
ホース、Oリング、ガスケット、シール。
ここで重要なのは、
「AIデータセンター向けです」
と営業することではありません。
要求仕様まで落とす必要があります。
CDU案件で営業前に確認したい10項目
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部品メーカーや商社がCDU案件へ営業するときは、最低でも次を確認したいところです。
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 冷却能力 | 100kWか2MWかで部品仕様が変わる |
| 一次側・二次側流量 | ポンプ・配管サイズを決める |
| 必要差圧 | ポンプ能力に直結 |
| 供給・戻り温度 | 熱交換器選定に必要 |
| アプローチ温度 | 熱交換器性能に直結 |
| 冷却液種類 | 材料適合性に影響 |
| 使用圧力 | バルブ・配管・シール選定 |
| ろ過精度 | フィルター仕様 |
| 冗長方式 | N+1等で必要数量が変わる |
| 通信・監視仕様 | PLC・センサー・制御機器に影響 |
特に冷却能力だけで見積もりを始めると危険です。
熱輸送量は概念的には、
Q = 質量流量 × 比熱 × 温度差
で決まります。
同じ1MWでも、
流量
温度差
圧力損失
液種
が違えば、必要部品は同じではありません。
CDUを見るときに「kW」だけ比較してはいけない
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CDUメーカーの製品比較でよく出てくるのが、
250kW
1MW
2MW
3MW
という冷却能力です。
しかし、kWだけを横並びにしてはいけません。
確認すべきなのは、
何℃のアプローチ温度なのか。
一次側・二次側流量はいくつか。
圧力条件は何か。
どの冷却液か。
どの室温・施設水温条件か。
です。
例えばOCP Project Deschutesは2MW、500GPM、3℃アプローチという組み合わせです。Scribd
Nidec NIR 2.5は2MW、アプローチ温度5℃、二次側2,250LPMという仕様です。NIDEC CORPORATION
つまり同じ「2MW」でも評価条件をそろえなければ直接比較できません。
調達では、
最大冷却能力
だけでなく、
「その能力をどの条件で出しているか」
まで確認する必要があります。
主要CDUメーカーの2026年動向
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2026年時点では、CDUの大容量化が各社で進んでいます。
ニデック
4U In-Rackで250kW級を展開。
2026年には最大300kWプロトタイプを発表しています。
In-Rowでは2MWのNIR 2.5、3.2MWのNIR 3.0まで展開しています。NIDEC CORPORATION
Panasonic
2026年3月、欧州市場で400kW、800kW CDUの受注を開始しました。
1,200kW以上の大型機も開発しています。Panasonic Newsroom Global
Schneider Electric / Motivair
2026年1月に2.5MWのMCDU-70を発表。
複数CDUを中央制御して10MW以上へ拡張可能としています。Schneider Electric
さらに2026年9月には最大3.5MWのWCDUを発表しました。Schneider Electric
Vertiv
In-Rack、In-Row、Perimeter型を含むCoolChip CDUシリーズを展開しています。
Liquid-to-Liquidだけでなく、施設水を利用できない環境向けLiquid-to-Air構成もあります。ヴァーティヴ
Eaton / Boyd
OCP Project Deschutesベースの2MW級ROL4000などを展開しています。Open Compute Project
ここから分かるのは、
CDUという製品カテゴリそのものが、AIサーバーの世代交代とともに急速に変わっている
という点です。
固定された一つの規格品市場として見るより、
ラック密度
GPU世代
施設水
設置場所
冷却方式
によって仕様が変わるエンジニアリング市場として見る方が実務的です。
CDU市場で営業先を探すなら「完成品メーカー」だけを見ない
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液冷市場へ参入したい場合、
CDUメーカー一覧
だけを作って終わるのはもったいありません。
購買構造を、
CDU OEM
↓
熱交換・ポンプ・流体制御
↓
センサー・FA
↓
配管・継手
↓
金属加工
↓
シール・材料
↓
試験・保守
まで分解する必要があります。
さらに案件によっては、
サーバーOEM
ラックインテグレーター
設備設計会社
空調設備会社
データセンター事業者
が仕様決定へ関係します。
ただし、誰が実際の購買者かは案件ごとに違います。
「データセンターへ直接売ればよい」と決めつけず、
仕様決定者
購買者
CDU OEM
施工者
を分けて確認することが重要です。
よくある質問
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CDUとは何の略ですか?
Coolant Distribution Unitの略です。
日本語では冷却液分配ユニット、冷却液分配装置などと呼ばれます。
CDUはポンプだけの装置ですか?
違います。
一般的なCDUにはポンプに加え、熱交換器、フィルター、バルブ、センサー、流量計、漏液検知、制御機器などが組み込まれます。
CDUの一次側と二次側は何が違うのですか?
一般的には一次側が施設冷却設備側、二次側がサーバー・IT設備側です。
熱交換器を介して熱だけを移動させます。
In-Rack CDUとIn-Row CDUは何が違いますか?
主な違いは設置場所と処理能力です。
In-Rackはラック内部へ設置しやすい小型機、In-Rowは複数ラックを担当する大容量機が中心です。
2MW CDUなら2MWのサーバーを必ず冷やせますか?
条件確認が必要です。
流量、アプローチ温度、一次側水温、圧力、冷却液などの条件によって冷却能力は変わります。
CDU向けで需要が増える部品は何ですか?
ポンプ、熱交換器、バルブ、フィルター、センサー、流量計、漏液検知、配管、シール、制御機器などが代表例です。
中小企業でも液冷市場へ参入できますか?
完成CDUを作らなくても参入余地はあります。
筐体、配管、マニフォールド、シール、板金、切削部品、制御盤など、自社工程とCDUのBOMを照合するのが最初の方法です。
まとめ
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CDUを見るときに覚えておきたいのは、次の4点です。
CDUは単なるポンプ装置ではなく、施設側とIT側の冷却システムをつなぐ熱交換・循環・制御設備です。
内部にはポンプ、熱交換器、フィルター、バルブ、センサー、PLC、配管など多数の部品があります。
AIラックの高密度化によって、CDUは数百kW級から2MW、3MW級へ大型化しています。
そのため液冷市場の拡大は、CDU完成品だけでなく、流体、熱交換、計装、FA、金属加工、ゴム・樹脂など広い製造業へ波及する可能性があります。
自社で次に確認したいのは、
「AIデータセンター市場が伸びるか」
ではありません。
自社製品が、
CDUのどの部品に相当するのか。
どの要求仕様を満たせるのか。
誰がその部品を購入するのか。
ここまで落として初めて営業テーマになります。
AIデータセンター液冷市場をさらに詳しく調べたい方へ
CDUだけでなく、
コールドプレート
QD
ポンプ
熱交換器
マニフォールド
ホース
配管
冷却液
センサー
国内データセンター案件
企業
購買経路
営業先
まで調べたい方向けに、
「AIデータセンター液冷市場・サプライチェーン2027-2030」を制作しています。
PDF150ページ+Excelで、国内外26社、国内9案件、市場数値、RFQ確認項目まで整理しています。note(ノート)
AIデータセンター液冷市場・サプライチェーン2027-2030を見る
液冷だけでなくTIM、ヒートシンク、グラファイト、ベイパーチャンバーなど放熱市場全体を比較したい場合は、こちらの調査レポートにつながります。note(ノート)

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