AIデータセンター建設で需要が伸びる部品は何か|GPUの外側にある電源・液冷・配線・基板市場を分解

AIデータセンター市場というと、どうしてもNVIDIAのGPUが注目されます。

しかし、製造業や部品メーカーの立場から見ると、GPUそのものだけを追っていても新しい営業先はなかなか見えてきません。

むしろ重要なのは、

「GPUを何千個、何万個も動かすために、その周囲に何が必要になるのか」

です。

AIデータセンターでは、

電力を引き込む。

電圧を変える。

停電に備える。

大量の電力をラックまで送る。

GPUから発生する熱を回収する。

大量のデータを高速通信する。

それらを制御する。

という巨大なインフラが必要です。

その結果、

変圧器
配電盤
UPS
バスウェイ
PDU
CDU
コールドプレート
ポンプ
バルブ
ホース
クイックディスコネクト
センサー
光ファイバー
コネクタ
PCB
MLCC
インダクター
コンデンサー

まで、需要が連鎖します。

この記事では、「AIだからGPU」という見方から一度離れます。

AIデータセンターを1棟の工場設備のように分解し、日本の製造業がどこで受注機会を作れるのかを考えます。


目次

AIデータセンター需要を「GPU市場」だけで見てはいけない

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AIデータセンター市場を見るとき、最初に理解しておきたいのは、AIサーバーが従来のサーバーとは桁違いの電力と冷却能力を必要とすることです。

NVIDIAのGB200 NVL72は36基のGrace CPUと72基のBlackwell GPUを1ラックスケールで構成し、液冷を前提としています。NVIDIA

さらにVertivがNVIDIAと共同開発したGB200 NVL72向けリファレンスアーキテクチャでは、最大132kW/ラック、全体で最大7MW級の電源・冷却インフラが想定されています。Vertiv

ここが重要です。

AIサーバーが増えるということは、単純にGPUの販売数量だけが増えることではありません。

ラック当たりの電力密度が上昇することで、

受電設備

変電設備

UPS

配電設備

冷却設備

配管

センサー

光通信

電源回路

まで再設計する必要があります。

つまりAIデータセンター投資とは、

「半導体投資」

であると同時に、

「電力設備投資」

「冷却設備投資」

「通信設備投資」

でもあります。

製造業が見るべきなのはこちら側です。


AIデータセンターは巨大な電力設備でもある

国際エネルギー機関IEAは、世界のデータセンター向け電力供給量について、2024年の約460TWhから2030年には1,000TWhを超えると予測しています。IEA

IEA「Energy and AI」

これはサーバーの市場だけを意味しません。

発電

送電

変電

配電

バックアップ電源

冷却

まで含めてインフラが必要になるという意味です。

AIデータセンター関連需要を見るときは、GPUメーカーの出荷台数より先に、

「何MWのデータセンターが建設されるのか」

を見る方が部品需要を把握しやすい場合があります。

50MW、100MW、300MWとIT電力容量が増えれば、それに伴って必要な電源設備と冷却設備も増えるからです。


日本でもデータセンター向け電力需要は拡大する

これは米国だけの話ではありません。

資源エネルギー庁も、AI利用に伴うデータセンターや半導体工場の新増設によって、日本の電力需要が今後増加するとみています。エネチェンジ

経済産業省と総務省も、AI利用拡大によるデータセンター需要の急増を背景に、電力インフラと通信インフラを一体的に考える「ワット・ビット連携」を進めています。経済産業省

NTTグループも国内IT電力容量を約300MWから2033年度に約1GWへ拡大する計画を公表しています。NTTコミュニケーションズ

日本国内でも、

「AIサーバーを何台売るか」

だけではなく、

「そのサーバーを置く場所をどれだけ増やせるか」

が重要になっています。


AIデータセンター1棟を部品まで分解すると何が見えるのか

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AIデータセンターを製造業の視点から見る場合、私は5つの層に分けて考えるのが分かりやすいと考えます。

層主な設備・部品
受電・変電変圧器、開閉装置、遮断器、保護機器
電源・配電UPS、蓄電池、PDU、RPP、バスウェイ、バスバー
冷却CDU、チラー、コールドプレート、ポンプ、バルブ、ホース、QD、センサー
ラック・通信ラック、電源ケーブル、高速コネクタ、光ファイバー
サーバー内部PCB、ICパッケージ基板、MLCC、インダクター、コンデンサー、センサー

このように並べると、

GPUはデータセンターを構成する膨大な部品群の一部分

であることが分かります。

そして営業という観点では、この分解が非常に重要です。

自社でGPUを作れなくても、

電源を作れる。

基板を作れる。

ホースを作れる。

金属部品を加工できる。

樹脂成形ができる。

センサーを作れる。

シール材を作れる。

ケーブルを加工できる。

という企業は数多く存在するからです。


最初に需要を見るべきは変圧器・配電盤・UPS

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AIデータセンター投資を見るとき、最上流にあるのが電源設備です。

GPUサーバーを購入できても、十分な電力を供給できなければ稼働できません。

このため、AIデータセンター建設では電力インフラそのものがボトルネックになり始めています。


変圧器不足はすでに設備制約になっている

米国エネルギー省DOEによれば、配電用変圧器の需要は2019年以降41%増加し、2019年には3〜6か月程度だった納期が、2024年には1〜2年以上に伸びたケースがあります。

さらに大型変圧器では3〜4年という納期も報告されています。The Department of Energy’s Energy.gov

U.S. Department of Energy「Distribution Transformers」

データセンターを建設すると、

受電

変圧

配電

UPS

ラック配電

まで大量の電気設備が必要になります。

そのため変圧器だけを見るのでは不十分です。

その周辺にある、

開閉装置

遮断器

盤筐体

銅バー

絶縁材料

端子

ケーブル

リレー

計測機器

まで需要を見る必要があります。


UPS、PDU、バスウェイにも需要が波及する

データセンターは停電が許されない設備です。

そのためUPSによる無停電電源、バックアップ電源、配電設備が大量に使用されます。

Eatonが示す典型的なデータセンター電源構成でも、

発電機

開閉装置

UPS

STS

PDU

RPP

バスウェイ

を経由してラックへ電力を供給する構造になっています。Eaton

AI化によってラックの消費電力が大きくなるほど、その上流設備も大型化します。

今後は800VDCなどの高電圧直流配電も重要テーマになっています。

Eatonも次世代AIデータセンター向けに800VDC、1,500VDCバスウェイ、UPS、蓄電設備、開閉装置などを含む構成を提示しています。Eaton

ただし、既存設備がすべて直ちに800VDCへ切り替わるわけではありません。

ここは注意が必要です。

既存AC設備と新しいDC配電が一定期間併存すると考えた方が、営業計画としては現実的です。


日本企業にもすでに需要が出ている

日本企業にも具体的な動きがあります。

富士電機は2026年の事業説明で、生成AIやクラウドサービス拡大を背景にIDC向け設備投資が世界で急増していると説明しています。

同社は変電設備からUPSまで一括提案し、データセンター向け売上を拡大しています。Fuji Electric Global

これは重要なヒントです。

AIデータセンター市場を見る際、

半導体企業だけを営業リストに入れる必要はありません。

UPSメーカー

盤メーカー

変圧器メーカー

電源システムメーカー

EPC

などもサプライチェーンの入口になります。


AIデータセンターで部品点数が増えやすいのが液冷周辺

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AIデータセンター関連部品の中で、今後特に注目したいのが液冷です。

従来のデータセンターでは空冷が中心でした。

しかしラック電力密度が上昇すると、空気だけで熱を取り除くことが難しくなります。

そこでGPUやCPU付近まで冷却液を送り、直接熱を回収するDirect-to-Chip方式などが増えています。

Schneider Electricも、高密度AIクラスタ向けデータセンターのリファレンス設計で液冷CDUを前提とした構成を公開しています。Schneider Electric

Schneider Electric「Liquid cooling solutions」

ここで製造業が見落としやすいポイントがあります。

「液冷市場が伸びる=CDUメーカーを探す」

だけではありません。

CDUの中と周囲には、多くの部品があります。


CDU

CDUはCoolant Distribution Unitの略です。

施設側の冷却水とサーバー側の冷却回路をつなぎ、温度、圧力、流量などを制御します。

内部には、

熱交換器

ポンプ

バルブ

センサー

フィルター

配管

制御基板

電源

などが入ります。

つまりCDUは、それ自体が一つの小さな産業装置です。

装置メーカーだけでなく、そのサプライヤーまで分解する必要があります。


コールドプレート

GPUやCPUの上に直接取り付けて熱を回収する金属部品です。

銅やアルミなどを利用し、内部に冷却液を流す流路を形成します。

求められるのは単なる金属加工ではありません。

熱伝導性

流路設計

圧力損失

平面度

耐食性

漏れ信頼性

接合技術

などが重要になります。

精密切削、ろう付け、接合、表面処理などを持つ企業にとっては、技術的に近い分野です。

ただしAIデータセンター向けとして採用されるには長期信頼性評価が必要になるため、

「加工できます」

だけでは不十分です。


マニフォールド

1本の冷却ラインから複数のサーバーへ冷却液を分配する部品です。

ラック単位、サーバー単位で配管が増えるほど分岐部も増えます。

ここでは、

流量均一性

圧力

耐食性

接続信頼性

メンテナンス性

などが重要です。


ホース・チューブ

液冷化すると、それまでAIサーバーでは目立たなかった配管部品が重要になります。

ホースには、

耐圧

耐温度

柔軟性

低透過性

難燃性

冷却液との材料適合性

長期耐久性

などが要求されます。

ここはゴム、樹脂、フッ素材料、押出成形メーカーにも関係してきます。


クイックディスコネクト

個人的に特に注目したい部品の一つが、QDと呼ばれるクイックディスコネクトです。

サーバーを交換するたびに配管作業が必要では、保守性が悪くなります。

そこで工具を使わず着脱しやすく、取り外しても冷却液が漏れにくい接続部品が重要になります。

AIサーバーが大量導入されるほど、

「冷却液をどう流すか」

だけではなく、

「故障したサーバーをどう短時間で交換するか」

が重要になるからです。

このため、

低漏れ

低圧損

高耐久

材料適合性

着脱寿命

といった性能が競争軸になります。


ポンプ・バルブ

液体を循環させる以上、ポンプとバルブは不可欠です。

ただし単純に工業用ポンプなら何でも使えるわけではありません。

データセンターでは24時間365日の運転を前提とするため、

信頼性

冗長性

低振動

効率

保守性

が重要です。

液冷設備が大規模化すると、ポンプそのものだけでなく、

モーター

インバーター

軸受

シール

流量制御部品

にも需要が波及します。


フィルター

冷却液の中に異物が混入すれば、細い流路や熱交換器に影響します。

そこでフィルターも必要になります。

単価だけを見ると大きな市場に見えないかもしれません。

しかしこうした部品は交換需要もあります。

設備投資だけでなく、

「設置後に繰り返し必要になる部品か」

という視点で見ることも重要です。


温度・流量・圧力・漏液センサー

液冷システムは、液体を流すだけでは成立しません。

各所で、

温度

流量

圧力

漏液

を監視する必要があります。

データセンターでは一つのトラブルが大量の高価なサーバー停止につながるため、監視系の重要性が高くなります。

センサーメーカーにとってもAIデータセンターは無関係な市場ではありません。


シール・ガスケット

液冷部品で地味ですが重要なのがシールです。

Oリング

ガスケット

パッキン

シール材

などです。

冷却液との化学的適合性が悪ければ、

膨潤

硬化

ひび割れ

漏れ

につながります。

液冷サーバーが増えるほど、シール材料の選定は重要になります。

ここは日本の材料メーカーや精密部品メーカーが技術を活かしやすい領域の一つです。


TIM・放熱材料

液冷になれば放熱材料が不要になるわけではありません。

半導体からコールドプレートへ効率よく熱を移すためには、熱抵抗を小さくする必要があります。

そこで、

TIM

熱伝導シート

グリース

ギャップフィラー

絶縁放熱材料

なども関係します。

液冷市場を見るなら、

「水を流す設備」

だけではなく、

半導体
↓
TIM
↓
コールドプレート
↓
冷却液
↓
CDU
↓
施設冷却設備

という熱の移動経路全体を見る必要があります。


AIデータセンターでは通信配線も巨大市場になる

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AIデータセンターでは、電力と冷却だけでなく通信量も増えます。

大量のGPUを並列処理させるためには、GPU同士、ラック同士、データセンター同士を高速で接続しなければなりません。

つまり計算能力が増えれば、

「データを運ぶ設備」

も増えます。


光ファイバーの多心化が進んでいる

日本企業ではフジクラが分かりやすい例です。

同社はハイパースケールデータセンター向けに13,824心の高密度光ファイバーケーブルを展開しています。株式会社フジクラ

2026年には国内データセンター向けに4,000心タイプも製品化しています。株式会社フジクラ

さらにデータセンター同士を接続するDCI向けにも高密度光ファイバー需要が拡大しています。株式会社フジクラ

これは、

「AIサーバーが増える」

↓

「GPU間通信が増える」

↓

「ネットワーク機器が増える」

↓

「光接続が増える」

という需要連鎖です。

AIデータセンター市場を半導体だけで見ると、この市場を見落とします。


PCB・パッケージ基板もGPU以外に増える

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AIサーバーの内部に目を移すと、PCBにも大きな変化があります。

GPUそのものだけでなく、

CPU

メモリー

ネットワーク

電源

ストレージ

管理基板

など、多数の電子回路が必要になります。

高電力化、高速通信化によってPCBにも、

高多層化

低損失化

大型化

高放熱化

大電流対応

が求められます。


日本企業でもAIサーバー向け投資が始まっている

メイコーは2026年の展示内容で「DataCenter向け全方位PCB戦略」「AIサーバー対応高密度多層基板」を掲げています。meiko-elec.com

さらに上流のICパッケージ基板ではイビデンが大規模投資を進めています。

同社はAIサーバー・高性能サーバー向け高性能ICパッケージ基板の生産能力拡大を目的として、2026年度から2028年度までの3年間で約5,000億円の投資計画を発表しています。イビデン

岐阜県の大野事業場でも、AIサーバー・ネットワーク向け先端ICパッケージ基板の量産を進めています。イビデン

この動きを見ると、

AIデータセンター需要
↓
GPU・CPU需要
↓
先端パッケージ需要
↓
ICパッケージ基板
↓
材料・薬品・製造装置・検査装置

というさらに長いサプライチェーンが見えてきます。


MLCC・インダクター・コンデンサーは「数量」で見る

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AIサーバー市場を見るとき、受動部品を軽視してはいけません。

1個当たりの価格はGPUと比較になりません。

しかしサーバーには多数の電源回路があり、

電圧変換

平滑

ノイズ除去

電力安定化

温度監視

などのために大量の受動部品が使われます。

しかも電力密度が上昇するほど、電源設計の難易度も上がります。


TDKもAIサーバー電源向けMLCCを明示

TDKは2026年7月に「データセンター向け(AIサーバ)電源システムのMLCCソリューション」を公開しています。

同社は、AI・クラウド需要拡大によってラック・サーバー当たりの電力密度が上昇し、PSUや中間バスコンバーターでは高効率・高信頼・高密度化が求められていると説明しています。TDK Products

また、データセンター向け液浸冷却についても、

インダクター

アルミ電解コンデンサー

MLCC

NTCサーミスター

DC-DCコンバーター

などの対応製品を挙げています。TDK Products

ここから分かるのは、

AIサーバー市場では「GPUに近い部品」だけが恩恵を受けるわけではない

ということです。


日本企業が狙いやすいAIデータセンター部品を整理する

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製造業の営業先として考えた場合、私は次のように整理します。

分野需要期待参入障壁日本企業との相性
大型変圧器非常に高い非常に高い高い
配電盤・開閉装置高い高い高い
UPS高い高い高い
バスバー・配電部品高い中〜高高い
CDU非常に高い高い中〜高
コールドプレート非常に高い高い高い
マニフォールド高い中〜高高い
QD高い高い高い
ホース・チューブ高い中高い
シール・ガスケット高い中高い
センサー高い中〜高高い
PCB非常に高い高い非常に高い
ICパッケージ基板非常に高い非常に高い非常に高い
MLCC高い高い非常に高い
インダクター高い高い非常に高い
コンデンサー高い高い非常に高い
光ファイバー非常に高い高い非常に高い
ケーブルASSY高い中高い

ここで重要なのは、

市場規模だけで優先順位を決めないことです。


「売れる市場」と「参入できる市場」は違う

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AIデータセンターでは変圧器の需要が大きい。

これは事実です。

しかし、明日から変圧器メーカーになることはできません。

大型設備には、

設計実績

認証

設備

生産能力

長期信頼性

保守体制

などが必要だからです。

一方で、

金属加工

樹脂加工

ゴム成形

ホース

シール

バルブ

センサー

ケーブル加工

基板実装

精密洗浄

表面処理

などを持つ会社なら、液冷装置メーカーや電源設備メーカーのTier2、Tier3として入れる可能性があります。

ここに日本の中堅・中小製造業の現実的な入口があります。

AI市場に入りたいからといって、

「NVIDIAへ売ろう」

から始める必要はありません。

むしろ、

NVIDIA
↓
サーバーOEM・ODM
↓
液冷メーカー
↓
装置メーカー
↓
部品メーカー

とサプライチェーンを一段ずつ下げていく方が、営業対象を見つけやすくなります。


営業先はデータセンター運営会社だけではない

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AIデータセンター関連市場へ営業するときによくある間違いが、

Google

Microsoft

AWS

NTT

などデータセンター事業者だけをリスト化することです。

実際の購買構造はもっと複雑です。


データセンター事業者

建設計画や設備仕様の最上流にいます。

ただし、すべての部品を直接購入するわけではありません。

ここは、

「どのメーカーを採用しているか」

「どの方式を採用しているか」

を調べる入口として重要です。


EPC・建設会社

受変電設備

空調

配管

電気工事

監視設備

などに関係します。

工場設備営業に近い企業なら、こちらの方が現実的な営業先になることがあります。


電源設備メーカー

変圧器、UPS、配電盤、バスウェイ、PDUなどを作るメーカーです。

部品メーカーであれば、

盤筐体

銅部品

絶縁材料

端子

ケーブル

センサー

ファン

電子部品

などの営業先になります。


液冷メーカー

今後、特に調査したい営業先です。

CDUメーカーを1社見つけると、その装置を分解することで、

ポンプメーカー

バルブメーカー

熱交換器メーカー

QDメーカー

ホースメーカー

センサーメーカー

フィルターメーカー

制御基板メーカー

まで芋づる式にサプライチェーンを追えるからです。


サーバーOEM・ODM

サーバー内部の、

PCB

電源

コネクタ

ケーブル

放熱部品

受動部品

を狙うならこちらです。

ただし認定まで時間がかかる可能性があります。


EMS・基板メーカー

中小部品メーカーにとっては、完成品メーカーよりこちらが現実的な営業先になることもあります。

PCBそのものではなく、

治具

実装材料

検査

放熱材料

洗浄

梱包

工程部材

にも需要が広がります。


AIデータセンター向け営業で失敗しやすい方法

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AI市場が伸びているからといって、

「AIデータセンター向けです」

と製品名を書き換えるだけでは受注にはつながりません。

重要なのは、

どの設備に使うのか。

どんな故障を防ぐのか。

既存部品の何を改善するのか。

という具体性です。

たとえばホースなら、

「AIデータセンター向けホースがあります」

より、

「CDUからラックマニフォールドまでの冷却水配管で、曲げ半径、耐圧、液体適合性、長期耐久性をこの範囲で保証できます」

の方が営業になります。

コネクタでも同じです。

「液冷用コネクタ」

ではなく、

流量

圧力損失

漏れ量

着脱回数

使用温度

材質

シール材

対応冷却液

まで提示できる方が強くなります。

AIという言葉を売るのではありません。

仕様を売る必要があります。


2027〜2030年を見るなら何を追えばよいのか

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AIデータセンター関連市場を継続的に調べるなら、GPU出荷台数だけを追うのはおすすめしません。

次の指標を見た方が部品需要を読みやすくなります。

1つ目はデータセンターのIT電力容量です。

100MWの新設計画が発表されたら、

どの変電設備が必要か。

何ラックになるのか。

どれだけ液冷設備が必要になるのか。

と逆算できます。

2つ目はラック電力密度です。

ラック電力が高くなるほど液冷化の必要性が高まります。

3つ目はGPU世代です。

GPUのTDPやラック構成が変われば、電源・冷却設計も変化します。

4つ目は液冷方式です。

Direct-to-Chipなのか。

液浸なのか。

液体対液体CDUなのか。

液体対空気CDUなのか。

採用方式によって必要部品が大きく変わります。

5つ目は設備投資です。

イビデンの約5,000億円投資のように、実際の設備投資を見ると、どこに生産能力不足があるのかを推測できます。イビデン

そして6つ目が納期です。

変圧器のように納期が数年まで延びれば、それ自体が新規サプライヤー探索や設備増強のきっかけになります。

この6つを追う方が、

「AI市場は何兆円になる」

という市場予測を見るより、実際の営業には役立ちます。


AIデータセンターで本当に売れるのは「GPUの周り」である

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AIデータセンター市場は、GPUメーカーだけの市場ではありません。

むしろ製造業から見ると、

GPUを動かすために必要なもの

を探した方が参入機会は増えます。

電力を届けるために、

変圧器

配電盤

UPS

PDU

バスウェイ

が必要です。

熱を逃がすために、

CDU

コールドプレート

ポンプ

バルブ

QD

ホース

センサー

シール

TIM

が必要です。

データを送るために、

光ファイバー

コネクタ

ケーブル

が必要です。

サーバー内部には、

PCB

ICパッケージ基板

MLCC

インダクター

コンデンサー

があります。

そして、それらを製造するためには、

材料

加工

表面処理

組立

検査

治具

製造装置

まで必要になります。

AIデータセンター市場を調べるときは、

NVIDIA
↓
GPU

で止めてはいけません。

GPU
↓
サーバー
↓
ラック
↓
液冷
↓
電源
↓
データセンター
↓
電力インフラ

まで広げる。

さらに、

完成品
↓
ユニット
↓
部品
↓
材料
↓
製造設備

まで下げる。

この2方向に分解すると、日本の製造業が受注できる場所が見えてきます。

そして意外に狙いやすいのは、ニュースで大きく取り上げられるGPUではなく、

ホース1本

QD1個

センサー1個

基板1枚

MLCC1個

といった、その周囲の部品かもしれません。

AIデータセンター投資を見るときは、

「何が伸びるか」

だけでなく、

「誰が、誰から、何を買うのか」

まで見る。

ここまで分解して初めて、AI需要を製造業の営業案件へ変えられます。


より詳しく放熱・液冷市場を調べたい方へ

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AIサーバーの高発熱化によって、放熱材料、冷却部品、液冷関連部品のサプライチェーンは大きく変わり始めています。

電子機器の放熱材料・冷却部品について、

市場

企業

部品

案件

までさらに調べたい方はこちらも参考にしてください。

電子機器の放熱材料・冷却部品市場2027-2030


FAQ

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AIデータセンターでGPU以外に最も需要が増えそうな部品は何ですか?

特に重要なのは電源設備、液冷設備、光通信、PCB・電子部品です。

具体的には変圧器、UPS、配電設備、CDU、コールドプレート、QD、ホース、センサー、光ファイバー、高多層PCB、MLCC、インダクターなどが対象になります。


中小製造業でもAIデータセンター市場へ参入できますか?

可能性はあります。

ただし大型変圧器やUPSの完成品へ参入するのではなく、それらの装置を構成する金属加工品、樹脂部品、ホース、シール、センサー、ケーブルASSY、放熱部品などから考える方が現実的です。


AIデータセンター向けで特に注目すべき冷却部品は何ですか?

CDU、コールドプレート、マニフォールド、ポンプ、バルブ、ホース、クイックディスコネクト、フィルター、温度・流量・圧力・漏液センサー、シール材などです。

CDUそのものだけでなく、内部の構成部品まで分解して市場を見ることが重要です。


AIサーバーでMLCC需要は増えますか?

AIサーバーは電力密度が高く、PSUやDC-DC変換回路などで高性能な受動部品が必要になります。

TDKもAIサーバー向け電源システム用MLCCや、データセンター冷却環境向け受動部品を公開しています。TDK Products


AIデータセンター関連企業はどのように探せばよいですか?

データセンター事業者だけではなく、

EPC

電源設備メーカー

液冷メーカー

サーバーOEM・ODM

PCBメーカー

EMS

部品メーカー

まで階層的に探します。

特にCDUやUPSなど一つの装置を起点に、そのBOMを分解してサプライヤーを探す方法が有効です。


NVIDIAへ直接営業する必要がありますか?

必ずしも必要ありません。

多くの日本企業にとっては、サーバーOEM、ODM、電源設備メーカー、液冷設備メーカー、EMS、Tier1・Tier2部品メーカーを営業先にした方が現実的です。

「NVIDIA関連」という言葉より、自社部品がどの装置のどの機能に使われるのかを特定する方が重要です。


液冷になれば空冷部品は不要になりますか?

一律には不要になりません。

実際のデータセンターでは液冷と空冷を組み合わせる構成も存在します。

Schneider Electricのリファレンス設計でも、液冷AIクラスタと既存空冷設備を組み合わせる構成が示されています。Schneider Electric

そのため「空冷から液冷へ完全置換」と単純化せず、ハイブリッド化も考慮する必要があります。


日本でAIデータセンター需要は本当に増えていますか?

日本でもデータセンターと半導体工場の増設による電力需要増が政策上の課題になっています。

資源エネルギー庁は2026年4月からデータセンターのさらなる省エネルギーを促す措置を施行しており、NTTも国内IT電力容量の大幅拡大計画を発表しています。

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